こんなことを今更書いているのは、私がこれから力を入れて応援しようと思う

アイドルのSAYAKAが、今から2ヶ月ほど前のデビュー時に小規模ながらひどいバッ

シングを受けたからである。「顔が大きい」「歌が下手」「松田聖子の娘」とかいう

些細な理由で、輝かしいはずだったデビューを初っ端からくじかれてしまった。顔が

大きいのはあの年代で普通の育ち方をしていれば若い頃に十分あり得る傾向だし、

あと数年で小さくまとまるだろう(木村佳乃は別)。歌が下手というのもボイストレー

ニングを積めばどうにかなることで、新人アイドル歌手なのだから大目に見てやって

ほしい(「モーニング娘。を見ろ!いつまで経っても素人じゃないか」と反駁している

あなた!こう考えるとよい。「彼女たちは永遠に新人、永遠にフレッシュなのです」)。

ただ一つどうしようもないのは「松田聖子の娘」ということだが、これとてSAYAKAを

否定する根拠としてはあまりにも短絡的すぎる。もう少し彼女そのものをじっくり

見て欲しい。ファッションセンスも確かに重要。しかしそれの良し悪しで最終判断を

下すことはできない。あの娘の瞳を見つめてあげてください。ほら、何か輝くものが

見えませんか?あの娘の声を聞いてあげてください。ほら、何か胸に響くものがあり

ませんか?直観を信じなさい。あんたの、目の前には、女神がいるよ。アイスの実

で頬をいっぱいに膨らませ、ジャイアントカプリコを小雪のように白い歯でもてあそ

んでいる、女神がいるのだよ。


 このようなことを東京の友人に話したら、「すまん、力になれなくて。俺がお前の

近くにいたら、すぐに病院へ入れるのに」と憐れみを受けた。その時私が己に返り、

咄嗟に作って詠んだ歌:


  ああ、此国の

  恐るべく且つ醜き

  自分の心理を知らずして

  他人の心理を見下げる勿れ…(続く)


(歌集『舞ごろも』より『駄獣は俺(だじゅうはおれ)』平14.7.7 初出) (終)

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